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ポーの贅肉に自分を重ね…『カンフー・パンダ』
スティーブン・スピルバーグ率いるドリーム・ワークスが手がけたカンフーアニメーション『カンフー・パンダ』を試写会で観てきました〜!(7月26日公開)


 面白かったです! 92分という映画としてはかなりコンパクトなサイズながら、その短い中に本格アクションと感動と笑いがギッシリと詰め込まれていて、大人も子供も楽しめる娯楽エンターテイメントに仕上がっていました。私はナント言っても人情味溢れる(動物モノなのに人情ってのも変ですが)STORYがお気に入り!
千絵の勝手な採点〜! 85点!
今回から星採点ではなく、点数採点に変えました。星だと3つ半など微妙なところ表せなかったんで…。

 極悪非道なカンフー・ウォリアー、タイ・ランから平和の谷と伝説の巻物を守るために選ばれた“戦士”は、修行を積んだマスター・ファイブの面々ではなく、ナ、ナント!一匹のメタボな食いしん坊パンダだった…! カンフーには憧れてたけど経験などモチロン1度もない、しかも階段を上るのさえヒイヒイと息を切らしてしまうようなおデブなパンダが、果たして強敵タイ・ランと戦い、平和の谷を守ることが出来るのか…!というお話。

 ナンデこんな奴が選ばれんの?…と思うでしょ?    そうなんです。武術大会でこのパンダのポーが偶然にも“龍の戦士”に選ばれてしまうシーンが超笑えます。ここは見てのお楽しみっ!
“自分なんて夢なんか見たってどうせダメだ…”と諦めの人生を生きていた消極的なパンダが、レッサーパンダの師匠、シーフー老師に鍛えられ、固い絆ができ、少しずつ少しずつ自信をつけて“頼もしい奴”に変わっていく姿がすごく微笑ましいです。
なんだかんだと言い訳をつけてだらだらし、贅肉をため、いつまでたっても変われない、前へ踏み出せない、そんな自分にウンザリしている人はいませんか? ハイ、私です!(笑)。そんな人はこのパンダーのポーに2倍、3倍感情移入が出来て、あたかも自分が成長していくようにワクワク楽しめちゃうと思います。ホント、勇気と元気もらいましたよ。普段はホントのんびりでドンくさいのに、食べ物のためならパワーが出てすごい力を発揮しちゃう!というあたり、笑えたなぁ。それに目を付けた師匠が小龍包を取り合いしながらカンフーの訓練をするシーンは抱腹絶倒。

『自分を信じれば道は開ける! 奇跡は起こる!』というメッセージを、スポ根モノのようにしんどそうにではなく、面白可笑しく伝えてくれるこの映画、私は絶対に息子5歳に見せたいです。公開されたら一緒に吹き替え版を観に行こうと思ってます。
ところどころ、アメリカならではのジョークが入ってたりで、日本人はいまいちノリ切れず笑えなかった部分も多かったので、吹き替えの方が面白いかもしれませんね。TOKIOの山口達也クンのポーはどんなんか楽しみです。
映画レビュー | 16:11 | author : 小林千絵
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こんなに笑っていいの?『ザ・マジックアワー』


 水曜日、三谷幸喜監督の最新作『ザ・マジックアワー』を観てきました。
いやぁ〜笑わせてもらいました! 平日の昼間でしたがレディースデイだった事もあり、珍しく6割ほど埋まっていた客席。しかもオバサマがほとんど。私もですが…。映画の序盤はみんな遠慮がちな笑い声でしたが、もう途中からまわりの事なんか気にしてられなくなったのか、ワハハッ…ガハハッ…と笑い出し、「映画館でこんな大声で笑っていいんだな…」というその解放感がまたよけい笑いを呼んで、中盤からは男性の声も混じって“満点大笑い”のシアター内でした。笑うと涙ぐんじゃう私は「もうアカン、マスカラ取れるからもうヤメて!」となってるところに、これでもか!これでもか!とたたみかけるように笑わせるんだもん、参ったよ。特に伝説の殺し屋役(?)の佐藤浩市さんとギャングのボスの西田敏行さんのやりとりは可笑しいのナンノって。映画というより、ドリフの大爆笑みてるような感じだったな。
てな、わけで、
千絵の勝手な採点表〜! ★★★★☆(星4つ)

あと★1つ足りなかったのは最後の30分がダレてしまったとこ。もともと無理のあるStoryなんですよね。ギャングのボスの女に手を出してしまった男が、命を助けてもらう引き換えに、ボスが会いたがっていた伝説の殺し屋を連れて来てボスに会わせるという約束。殺し屋が探せないから売れない俳優に演じさせる…しかも、俳優は本物のギャングだとは全く知らず、本気で映画の撮影だと思ってる、な〜んてあり得ん、あり得ん!
でも、そのあり得ん筋書きで観客を冷めさせないのが三谷マジック。そのギャング達と俳優のおとぼけた勘違い、スレ違いが大いに笑わせてくれるところなんですが、それだけに最後はどうまとめるのかな…と期待していた…。なんかこじんまりしちゃった感じの終わり方が残念だった。ここまで来たら、とことん“あり得ん!”展開で突っ走ってほしかったな。観客もしてやられた〜みたいなド派手な終わり方でも良かったんじゃないかな? 
 でもまあ、絶対に観て損はない、本当に良く出来たコメディ作品だと思いました。 
「こういう日本映画はDVDレンタルでいいや」という人も多くいるかもしれませんが、いやいや、これは家で一人や二人で観るのは絶対もったいない! 劇場で沢山の人とガハハッ…と笑いを共有しながら観るのが最高に楽しい作品です。疲れてる時、落ち込んでる時に観たらきっと元気になりますよ!
- | 14:41 | author : 小林千絵
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どこがコメディタッチや!『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』
 ちょいと私用で忙殺されていまして久々の更新です。ごめんなさい。
トム・ハンクス主演の『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』観てきました。
千絵の勝手な採点表! ★☆☆☆☆(星1つ)

 これは政治的なセリフも多く、当時のアフガン情勢などに明るくないと、はっきり言ってツマラン映画です。私には難しかった! CMで観てる限りはもっとコメディ要素がある作品だと思ってたのになぁ〜。これまでのトム・ハンクスやジュリア・ロバーツの作品をイメージして観に行ってしまうと、大誤算!「なんじゃコレ! 金返せ!」になってしまいますから気を付けて。
でも、なんてったって実話ですから、戦争の歴史に詳しいオジ様たちが観たら、「ほほぉ…あの戦争の裏には、当時こんなカラクリがあったのか…」と、フムフム納得して楽しめる作品になってるのではないでしょうか。うちの父親なんか喜びそう。私は難しいことは分からなかったけど、ソ連のアフガン侵攻をストップさせ、戦争を終結に導いたのが、正義感あふれる尊敬出来る偉い人ではなく、酒好きで、女好きの超不真面目な田舎議員だったという事が面白かった。それが実在の人物で事実だというところも。こんな“飲んべえエロおやじ”でも世界を動かすことが出来るんだぁ…。その突飛な作戦は正しかったのか間違いだったのか、私には分からないけど、とにかく戦争は止んだ。そのやり口は是非、映画で観てみて下さい…。
でも、アメリカはこの時、アフガニスタンのイスラム原理主義に武器を与え、戦術を教え、結果として生み出してしまったテロ組織に噛み付かれてしまったなんてね…。改めて考えてみると超皮肉な作品です。

映画レビュー | 18:12 | author : 小林千絵
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息子は喜んでたけど…『少林少女』
GWに息子のリクエストで『少林少女』を観に行ってきました。
中国で少林拳の修行を終えて帰国した少女(柴咲コウ)が、祖父の道場再建に向けて奮闘する姿を描くアクション・ムービー。

千絵の勝手な採点表〜! ★☆☆☆☆(星1つ)

「踊る大捜査線」シリーズの亀山千広プロデューサーと、『少林サッカー』のチャウ・シンチーが共同プロデュース、そして監督は「踊る大捜査線」シリーズの本広克行。このメンバーで何故、こんな出来上がりになってしまうのかな? 内容がないよう〜!
少林サッカーを期待して観に行ったら撃沈させられます。
良かったところを挙げれば、やはりアクション。柴咲コウさん、頑張ってました。カンフーアクションシーンは思ってた以上に本格的でした。あの鋭い目にカンフーはとても合ってるナと思いました。ナイナイの岡村くんもお得意の身軽なアクションを見せてくれます。江口洋介さんと、仲村トオルさんはこの映画ではいいところナシだったのは残念。
二人ともいい俳優さんなのになぁ〜。
その点、脇役ながらキラキラ輝いていたのが中国出身の女優、キティ・チャン。「こんな可愛い女優さんいるのぉ〜?」と、彼女が出てくる度に見とれてしまいました。また片言の日本語がカワイイのだ!
本国以外ではまだまだこれからの女優さん(名前検索しても“キティちゃんではありませんか?”なんて出たりして…笑)、今後の活躍にかなり期待しちゃいます。
2週続けてハズしてしまった…。
息子は喜んでたからヨシとするか…。

映画レビュー | 12:06 | author : 小林千絵
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アイデアは面白いんだけど…『NEXT』
先週はお休みさせていただきましてすみません。

2分先の未来が見えるという予知能力を持った男が、FBIより核爆弾テロの阻止を託された…! という奇想天外なSTORYに惹かれて、ニコラス・ケイジ主演の最新作『NEXT』を観てきました。何を観ようか迷ったあげくに選んだのに失敗した〜! やっぱりジョージ・クルーニーの『フィクサー』か、トム・クルーズの『大いなる陰謀』にしときゃ良かったよ〜。
てなわけで、千絵の勝手な採点表。
★ ☆☆☆☆(星1つ)


最初(前半ちょっと)は面白かったんだよなぁ…。カジノで警察に追われるシーンや、FBIに狙われるところまではワクワクしたんだけど、その後からはせっかくのSTORYもしっちゃかめっちゃかになり、正直付いていけなかった…というより座席に座っていなきゃならないのが苦痛だった。2分先の未来というお約束もいつのまにか崩れちゃってるし、テロ自体も誰が何の目的で仕掛けたのか描かれず、この予知男を巻き込みたいためだけの取って付けたような浅い演出になってしまっているし、これじゃ〜いくらCGで凄いアクションシーン見せられても入り込めないよなぁ…。せめてヒロインとのラブストーリーの部分だけでもググっとくるものが欲しかった。残念!
冷めてる気持ちにダメ押しのようにパンチを食らわせたのがラストのオチ。ええ加減にせい! 変な男の妄想に付き合わされてる程、観客はみんな暇人とちゃうで! レディースデイ(1000円)じゃなかったら怒ってたと思うよ。
ハリウッドもこんな映画に大金を注いでるようじゃあかんなぁ。同じ奇想天外でも『ザ・ロック』(ニコラス・ケイジ)のように、ストーリー展開が緻密に構成されていて、それでいてオシャレで痛快でググッとくる、そんな娯楽大作を待ち望んでいる私でありますが、最近なかなか出会えませんねぇ。
映画レビュー | 13:22 | author : 小林千絵
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こんなラブコメあり…?『噂のアゲメンに恋をした!』


 人気TVシリーズ『ダーク・エンジェル』、そして映画『ファンタスティック・フォー』シリーズでヒロインを努め、一躍、若手人気女優ナンバーワンの椅子に付いたジェシカ・アルバ主演の最新ラブコメディ、『噂のアゲメンに恋をした』(5月17日公開)を試写会で観てきました。
 
 千絵の勝手な採点表〜! ★★★(星3つ)
 
 とにかくラブコメが大好きな私は、「今日も夢見る夢子に戻って胸キュンし〜ちゃおっ!」と、ルンルン乙女気分で試写室に出向いたのでありますが、コレは……予想外の作品でした!
 H過ぎぃ! 下ネタ多すぎぃ! よく見りゃR-15指定ではないの。まったく覚悟が出来てなかったよ。この出演者でこのパンフのイメージからR-15指定は想像もつかんやろ。ジェシカもめちゃめちゃ可愛いし、相手役の俳優もなかなかの芸人だし、STORYも面白い。なのに笑いより驚きの方が勝っちゃった感じ。私、結構スケベだし、下ネタは嫌いな方じゃないんだけど、女が笑えるギャグではないんよね。私と同じ心境だったのか、試写会場の女性陣はみなドン引きで、男性たちだけがやたら大ウケしてました。その変な空気の方が私には面白かったなぁ。
 『メリーに首ったけ』のようにおバカH路線に徹底するならそれはそれでスイッチ切り替えて観れたけど、半分胸キュンのラブコメで、半分お下劣ギャグ満載のHムービーで、心の落ち着きどころがなかったところが残念…。

 でも、観て損した気分にはならないのがこの映画の不思議なところ。ジェシカ・アルバの魅力でしょうね。今回はドジで真面目でセクシーな女の子を演じているジェシカ。このドジっぷりがあまりにもヒド過ぎて、顔が可愛くなければ腹立つほど。でも、完璧な容姿に同性も見とれちゃうんだよなぁ。相手役のデイン・クックも日本では有名じゃないけれど、実は全米人気No.1の人気を誇るスタンダップ・コメディアンだそうで、スティーブ・マーティンを彷彿させる独特な表情にはかなり惹かれました。彼の他の作品を観てみたい!
 R-15と最初から知って行けば、妙な驚きに邪魔されることなく、それなりに楽しめる作品だと思います。男友達同士でバカ笑いをしにお気軽に観に行ったり、長年付き合ってるカップルが刺激(?)を求めに観に行ったりするにはオススメですが、決して付き合いたてホヤホヤのカップルでは行かないように…。 
映画レビュー | 23:30 | author : 小林千絵
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一瞬も飽きさせない!絶対見なきゃ損!『銀幕板 スシ王子!』
 愛用のパソコン(マックのノートブック)がついに壊れた…。このブログはもちろん、パソコンを開いて様々な情報を仕入れるのが毎日の日課になっていたから不便で不便で超困ったけれど、そんな事より何より、なんだか可愛がっていたペットを亡くしたようなすごく寂しい、悲しい気持ちになった。5年間ありがとう! さようなら…。
長い間使ってなかった荷物部屋のデスクトップをなんとか繋ぎ、更新にこぎつけました。では、遅ればせながら今週のレビュー。 


 お前なんかNY(にぎってやる)! の威勢のいいキャッチコピーと、NYという大好きな響きに惹かれて、『銀幕板 スシ王子! 〜ニューヨークへ行く〜』(4月19日公開)の最終試写会に行ってきました。
千絵の勝手な採点表〜! ★★★★★……(星5つ以上)

 私、日本の映画はそんな好きじゃなかったのに、ナンダ!この面白さは! 大いに笑いあり、そして突然、想定外に泣かされ(しかもかなり)、ノンスタントの激しいアクションにハラハラわくわくし、そして日本人の熱い心に感動し…、エンドロールまでの1時間54分、1秒たりとて飽きることがなかった! お気楽コメディーものと、感動の根性モノと、カンフーアクション映画とファンタジー映画を一つの箱に詰めたような、すっごいエンターテイメントな作品でありました!  
 
 私はドラマの方を観てなかったので、これまでの流れは全然知らなかったんだけど、そんなこた〜全然問題なし! これ一本で十分に楽しめる内容になってます。
 堂本光一くん、さすがミュージカルで鍛えてるだけあって、アクションはばっちりキマッテたけど、私は戦う前に必ずやる自然流(じねんりゅう)琉球唐手の独特(?)の
ポーズにハマってしまいました。「ウミガメ〜!」だったかな? もう一回観たい。是非とも習得したい(笑)! 光一くん、笑いのツボ知ってますねぇ〜。
 釈由美子ちゃんの本格的なアクションもてんこ盛りで、これがまたカッコイイ! これ観たら香港映画界かハリウッドからお呼びかかるんちゃうかなぁ?  
 中盤、へらへら笑って観ている観客の予想を裏切る超意外な展開があり、要注意! 急所を突かれるとはまさにこの事で、試写会に来ていたおじさん評論家の方々も、「やられた〜」って感じで、慌てて目を押さえていました。
 伊原剛志さんのホンマもんの大阪弁も「おるおる、こんな兄ちゃん!」って感じで笑えますし、石原さとみちゃんのキラキラ?の守護霊(?)も可愛い! 
 とにかく観に行って下さい! 絶対に損はない、めっちゃ面白い映画です。それから絶対に帰りにお寿司が食べたくなりますから、お小遣いたっぷり持って行ってね!
映画レビュー | 14:43 | author : 小林千絵
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余命半年…あなたならどう生きる?『最高の人生の見つけ方』
 試写会で5月10日公開の映画、『最高の人生の見つけ方』を観てきました。
久しぶりに「これぞ大人の映画!」と呼べる質の良い作品を観た感じ! 
Good!! Good!! Good!! 試写会の帰り道、思わず心で呟いてしまいました。それもそのはず、だって主演の二人がジャック・ニコルソンと、モーガン・フリーマン、そして監督が私の大好きな映画『恋人たちの予感』『スタンド・バイ・ミー』の名匠ロブ・ライナーなんだもの、ハズレるわけありません! 
 てなワケで千絵の勝手な採点表〜! ★★★★★


 勤勉実直な自動車整備工カーター(モーガン・フリーマン)と、大金持ちの豪腕実業家エドワード(ジャック・ニコルソン)。出会うはずのない二人が、人生の最後に病院の一室で出会う。お互いに人生の期限(余命6ヶ月)を言い渡されたという以外、共通点は何もない。そんな二人を結びつけたのは一枚のリスト。棺おけに入る前にやっておきたいことを書き出した“棺おけリスト”(バケットリスト)だった…。
二人は苦しいだけで助かる見込みの少ない治療をヤメ、無謀にも人生でやり残したことを叶えるためにリストを片手に生涯最後の冒険旅行に出る。
 
 “死”をテーマにした作品なのに、しめっぽい暗さは感じないのが不思議。それどころか、二人が世界中のあちこちを旅し、さまざまな事に挑戦してはしゃぐ姿はまるで少年のようで、観ているこっちも一緒にワクワクしたりする。特にスカイダイビングのシーンは最高! ジャック・ニコルソンのやんちゃな悪ガキのようなはしゃぎっぷりは笑えました。落ちてる時のあの表情! 今思い出しても(笑)。あれ…合成かな? まさか…あの二人、本当に飛んだのかな? カーレースも、アフリカでのライオン狩り(?)も、オヤジ二人は目をキラキラさせてすごく可愛かったです。
 
 人間、誰もがいつかは迎える“死”という事実。それをどう受け入れ、残された時間をどう生きるのかを深く考えさせてくれる映画です。人生のエンディングを目の前に、綺麗にたたんでゆく終わり方もあれば、新たな世界に踏み出す終わり方もあるんだナ…。
私は女だから、病気と闘うことをヤメ、知り合ったばかりの変人と旅に出られてしまったカーターの奥さんの気持ちにも同情したけど、この映画を観て覚悟しました。もしも将来、自分の旦那もカーターやエドワードのように、余命を宣告されるような事があった時は、自由にしてあげよう…と。「死ぬ寸前だけはちゃんと帰ってきて、私の手の中で死んでくれればいいから、家族のことは考えず、自分のために好きなことをしておいで…」と言おう。私が先かもしれないけど…(笑)
 人生の最後に得た、オヤジ二人の友情に熱い涙が流れました。是非、観て頂きたい作品です! しいて1つ残念なことを挙げると、この邦題。なんか堅そうで、面白みがなくて、興味をそそられないタイトルですねぇ。原題の『バケット・リスト』(棺おけリスト)の方がインパクトがあってナンボか惹き付けられる気がするんですが…。日本の配給会社さん、邦題決める会議に私も呼んでよ〜!


映画レビュー | 23:37 | author : 小林千絵
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失恋の傷の治し方を教わる『マイ・ブルーベリー・ナイツ』』


 ウォン・カーウァイ監督の最新作、『マイ・ブルーベリー・ナイツ』を観てきました。
主演はこれが初演技という世界の歌姫、ノラ・ジョーンズ。共演も超豪華。ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、デイヴィッド・ストラザーン、そしてレイチェル・ワイズ…と、普段は看板はってる主役級の役者たちが脇を固めています。

 千絵の勝手な採点表〜! ★★★☆☆(星3つ)

 恋人の突然の心変わりでボロボロに傷付いてしまった女の子(ノラ・ジョーンズ)が、立ち直って次の恋に踏み出すために、新たな自分探しの旅に出る…というStory。ひとつの恋を忘れ、次の恋に進むためには、どれほどの“距離”が必要なのか…?というのをテーマにしたこの作品、舞台は彼女の旅とともにNYからメンフィス、そしてラスベガスへと移っていきます。
 何といってもこのテーマに強く惹かれた私。女の人も色々なタイプがいて、「失恋したからって、過去を引きずっていつまでも落ち込んでいるなんて、時間がもったいないじゃない!」と言わんばかりに、♪〜別れたら〜次の人〜♪に切り替えられるたくましい女性も最近では多くいるみたいだけど、グジグジと終わった恋を引きずって、ドロドロの自分と向き合い、次の恋をすることに怖がりになってしまう女性も沢山います。はい、私は後者です。っていうか後者でした。37歳の時にした初めての大失恋では、2年間も泣きまくって、お酒を飲みまくって、心閉ざしてたもんなぁ〜。「もう恋はこりごり!」と思ってたから、どんなに素敵な男の人と出逢っても、言い寄られても(ってホンマかいっ)、全く誰も目に入らんかったわい。今から考えるとオンナとして一番脂の乗った時期に、ホントもったいないことをしたもんだ…。でも仕方ないんだよね。簡単に忘れられるような恋なら最初からしないもん! 私から言わせてもらえば、そんなライトな恋愛をする方が時間がもったいないんじゃい!
 そんな一途な(っていうかしつこい?)私だったから、この主人公の女の子が立ち直ろうとしてもなかなか立ち直れず、もがく姿がズキズキと胸に痛かった。旅に出ようって気持ち…分かるなぁ〜。
 この主人公の女の子は自分を探しに出た旅で色んな人に出会います。みんな何かしら問題を抱えていて、どこか傷ついていて、必死でもがいて再生しようとしてる…。そんな人たちと望まずも関わりを持って過ごすうち、次第に彼女の傷は癒されていく。
人ってやっぱり自分を映す鏡なんだなぁ〜と観ていて思いました。彼女には時間も必要だったし、距離も必要だったし、鏡も必要だったんですねぇ。彼女の心の中の雨が止んで、少しずつ晴れていく様子が、わざとらしくなく、本当に徐々に徐々に…という感じで、すごく丁寧に描かれていたのがすごく良かった。監督もノラも上手いよなぁ〜と思いました。ノラは初演技とは思えないほど自然な演技で驚きです。「役者が唄を歌うのは難しいけど、歌手はなんなく演技をやってのけるんだよな」という言葉を昔、ある演出家さんから聞いたけどホントですね。そもそも唄は3分間の演技ですもんね。それはそうと、ノラ・ジョーンズは加藤ローサにそっくりだと気付いたんだけど、そう思うのは私だけでしょうか?



 この映画でものすごく光ってたのが、ナタリー・ポートマン。これまでのただの綺麗なお人形さんのナタリーじゃない。すごくカッコ良くって存在感がありました。ナタリーは先日観た『ダージリン急行』にもチラっと脇役で出演していて驚いたけど、この映画の役といい、演技に目覚めたのか、あえて大作ではないアーティスティックな作品を選んでる気がします。
 ジュード・ロウもやっぱり素敵だった! 最初はお互いまったく気のない二人が、少しずつ意識する存在になり、ついに恋に変わる瞬間が、二人とも鼻の穴にティッシュを詰めた超マヌケな顔だったのが可笑しかったです。
 映像はウォン・カーウァイらしく、所々スローモーションになったり、ボヤけたりして、説明的なセリフではなく、雰囲気でStoryを伝えてくる映画でした。色合いも独特で、スクリーンからNYやメンフィスやべガスの街の空気の匂いがぷんぷん匂ってくる感じ…。まるでミュージック・クリップを観ているような仕上がりで、好きな人と嫌いな人にハッキリ分かれる映画だと思います。
 最近のハリウッド映画にしては煙草を吸うシーンが多かったのは意外。さすがアジアの監督! 冒頭の主人公の失恋があっさりと描かれてたのが残念。もっと深〜くグッサリと見せてくれてたら、もっと感情移入できたのにな…。星3つはそんなワケです。
 最後のキスシーンは、これまでの映画のキスシーンの中でもベスト5に入るくらい素敵なキス! う〜ん、してみたい…。映画館というより、ビデオで夜中一人、お酒を片手にじっくり観るのにオススメの映画です。

映画レビュー | 23:21 | author : 小林千絵
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ゆる〜い旅にウトウト…『ダージリン急行』
 恵比寿ガーデンシネマに足を伸ばして、『ダージリン急行』という映画を観てきた。いや、観てしまった…って感じ。あちゃ〜大いに期待はずれでした。予告編にまんまと騙されちゃいました。
千絵の勝手な採点表〜! ★☆☆☆☆(星1つ)

 

 ごめんなさい。“騙された”というのは言い過ぎ…っていうか間違いでした。私が勉強不足だっただけです。この映画の監督はウェス・アンダーソンという人で、これまでも『ロイヤル・テネンバウムズ』『ライフ・アクアティック』といった、一筋縄ではいかない(ワケ分からない)コメディを送り出してきた人物だそうです。私が以前にこのどちらか一本でも観ていたら、間違いなく『ダージリン急行』は観に行かなかっただろうナ。
 平日の昼間だというのに観に来ていた人は結構多くて、しかもサラリーマン風、主婦風、学生風な人たち…、様々な年齢層の人が観に来てました。きっとウェス・アンダーソンファンが“アンダーソン映画”を観に来てらしたんですねぇ(中には私のように予告編の雰囲気に釣られた人もいたと思いますが…。) 
 インドの北西部を走るダージリン急行で旅をする、心に傷を抱えた3兄弟の再生の物語。性格バラバラ、気が合わない、話が合わない3兄弟の旅は、何一つ気持ちが噛み合ないまんま進んでいきます。噛み合ないことの面白さに焦点を当ててる感じでもなく、そして何の盛り上がりもなく、ただまったりとゆる〜く旅が続きます。退屈、退屈、退屈〜!この退屈さ加減がインドの旅なのか…? あまり真剣に観ずに、途中、居眠りするぐらいのいい加減な見方をした方が(同じ列車にたまたま乗った乗客のように)、この映画は楽しめるのかもしれません。
 男3人兄弟の旅…という設定は珍しくて面白いと思った。そもそも兄弟(姉妹)って、絆が強いのか弱いのか、中途半端な存在でしょ? 第一に自分の作った家族、第二に親、その次に友だち、兄弟って4番目か5番目くらいの存在じゃないです? よく知ってるようでよく知らない。気が合うようで合わない。そんな兄弟とする旅っていったい何を話していいか分からなくて、展開が読めなくないですか? しかも男兄弟3人の旅だなんて…なんか気持ち悪い…。このなんか知らないけど気持ち悪い感じ、心が落ち着かない感じがこの映画の見どころかもしれません。
 独特の色彩と音楽はなかなか好みでした。星★1つはこれです(笑)。
 
 私がこの作品で一番気に入ったのは、兄弟が最後まで持ち歩く父親の形見のお揃いトランクケース。明るい茶色の革製で、模様として色の付いた色んな動物たちが掘られてる。めちゃめちゃ可愛くて、めちゃめちゃカッコ良くて、『あれ、欲しい! 絶対欲しいよ〜!』と思っちゃった。後で調べてみたら、マーク・ジェイコブスがデザインしたルイ・ヴィトン製で、この映画のオリジナルとのこと。手に入らないってワケか…。残念。この映画はまったく退屈で性に合わないけど、このトランクだけはもう一度見てみたいっ!

映画レビュー | 23:13 | author : 小林千絵
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