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My favorite movie  1
 今週は新しい映画を観れなかったので、私の大好きな映画のお話をさせてもらいま〜す!
よくお仕事などで『一番好きな映画は何ですか?』と聞かれることがあるんだけど、数あるお気に入りの作品の中で一番を選ぶのはすごく難しい。でも何度も何度も観ている映画というところで選ぶとナントいってもコレ! 『恋愛小説家』(1997年・米)。
もう何回観たかなぁ? 30回くらい…いやいやもっとだ。子供を保育園に送り、家事も用事も片付いてゆっくり出来た昼下がり、私は何故か無性にこの映画が観たくなる。自分でも『おいおい、またコレ? 何回観てんねん! まだ他に借りたまま観てないDVDがあるやろ!』と自分にツッコミを入れながらも、やっぱりコレをプレイヤーに挿入してしまう。何か身体が欲してるって感じ。そして観終わると、いつもホンワカ心が温かくなってて、優しい人なってる。私にとって心のビタミン剤みたいな映画なのです。

 
 舞台はNY。タイトル通り、ある一人の恋愛小説家の男の恋のお話。ジャック・ニコルソン扮するメルビンは、仕事ではロマンチックなストーリーを紡ぎだしてるというのに、現実では恋人はおろか、友達もいない超自己チューな偏屈男。そんな心を閉ざした孤独なおっちゃんが、一匹の犬を預かったことと、一人のシングルマザーのウェイトレスに恋することで、少しづつ人間らしさを取り戻し、“いい人”になっていく…というお話。
 
 とにかくこの映画、終始笑わせてくれる。お腹を抱えて大爆笑するようなテンションの高いギャグはないんだけれど、クスっと吹き出してしまう芸の細かな笑いが全編にちりばめられている。まず何が面白いってこのメルビンの変人ぶり。口を開けば強烈な毒舌でまわりを片っ端から唖然とさせてしまう。言われた人たちが皆、あまりの毒に怒るのを忘れてポカ〜ンとするところが可笑しくって…。実際、過去に私の知り合いにも一人こんなおっちゃんいました。私も何度かその毒を浴びた被害者の一人だったのですが、自分の予想をはるかに越える毒を吐かれた時って、『え?まさか!』って気持ちが邪魔して意味が脳に届くまで時間かかるんですよね。家に帰った頃にムカムカと腹が立ってきて、『ああ言い返してやればよかった!』『こう切り返せばよかった!』と後悔しては悔しくて眠れなくなったりして…(笑)。自分が言われたら嫌だけど、客観的に見てるとこれほど面白いとは…。
 メルビンの変人ぶりはこれだけじゃない。異常なほどの潔癖性で朝から晩まで熱湯で手を洗っている。それも毎回新しい石けんをおろして(もったいないやろが〜!)。レストランにはMyフォーク、Myナイフを必ず持参する(自分んチで食べろっちゅうねん!)。おまけに過度な心配性でもあり、鍵の確認、電気の確認をガチャガチャ、パチパチと毎回決まった回数を繰り返さなきゃ気がすまない(これは私もやってしまうんですが…)。外を歩く時は縁起をかついでなのか、舗道の継ぎ目やタイルの継ぎ目を絶対に踏まない。だから行けない場所がいっぱいある(スケボーにでも乗ってなさい!)。
 こんな凝り固まった偏屈オヤジの心を溶かしていくのが、えらい精神科のお医者様でなく、雄大な大自然でもなく、メルビンが大嫌いだったワンちゃんと、生活に疲れたシングルマザーのヒステリックなウエイトレスというところが面白いですよね。そしてもう一人、メルビンが差別して毛嫌いしていたゲイの画家。やっぱり逆療法っていいのかも…と思いました(笑)。
 一見、みんなメルビンよりもマトモそうなんだけど、それぞれが人生に何かしら問題を抱えていて、実はメルビン以上に変人だったりする? 人と関わることを避けていたメルビンが、図らずも似合わない手助けをしてしまい、そこから少しずつ少しずつ氷が溶けていくように“いい人”変わっていくのを観てると、『人間っていいよな』『捨てたもんじゃないよな』と私自身も癒されてってしまうのです。


 ウエイトレスのキャロル役のヘレン・ハントが本当にキュート! 決して美人じゃないけれど魅力的というのはこういう女性のことを言うんだろうな。あの鼻の上にシワを寄せてクシャっと笑う笑顔が大好きで、当時、どれだけ真似したことか! その頃、一緒にお仕事させてもらっていた小堺一機さんには『日本人の顔でやってもなぁ〜』と言われてしまいましたが、トホホ…。ゲイの画家役のグレッグ・ギニアも、その友達役のキューバ・グッディングJr.も、それから何て言う役者さんか知らないけど、キャロルのお母さん役のおばさんも、みんなみんなすっごいいい味出してる!  
 
 ところでこの映画、日本では『恋愛小説家』だけど、原題は『AS GOOD AS IT GETS』となっています。NOVA仕込みの私が直訳してみると、“それが成り得る限り良い”…いったいなんのこっちゃ? 日本語の分かる知人のネイティブに聞いてみたところ、『AS GOOD AS IT GETS』は“とても素晴らしい!”“最高!”という意味になるそうです。
ただし、脳天気な“サイコー!”ではなく、“これ以上の好転は望めない”“今が最高の状態”というちょっとネガティブなニュアンスの入った微妙な“最高”らしいのです。う〜ん、ムツカシイ…。
実際、劇中でメルビンがアポなしでカウンセラーの元を訪れ、診察を断られた時に、腹いせに待合室の患者たちに『What if as good as it gets!』と叫んでいた時の訳は、『希望なんか無駄だぞ!』と超ネガティブな訳になっていました。この時も言われた患者たちがポカ〜ンとしていたのが笑えましたが…。   
 それにしてもそんなネガティブな意味があるとしたら、ナンデこんなタイトルにしたんでしょう? 最初は理解できなかった私ですが、繰り返し観ているうちにだんだんとその微妙なニュアンスが分かってきたような気がします。この映画を観ていると、『誰しもみんな“最高の人生”を求めて現状に不満を持ってたり、不安になったりしているけれど、捉え方さえ変えれば“バラ色の人生”は案外すぐ近くにあるのかも…』ってことに気づかされます。若い時は何に対してもトコトンの頂点を求めるから、それによって苦しみあがいていてしまうけれど、大人になるにつれ、幸せの求め方も“いいさじ加減”をみつけられるようになる。きっとそれが『AS GOOD AS IT GETS』なんだろうなと思う。決して諦めではなく、まずは現状を受け入れて『うん!幸せ!』って思える気持ち。大事ですよね。
 大好きなシーンを一つ。キャロルが毒舌でいつも雰囲気を壊してしまうメルビンに向かって『なんであなたは普通のボーイフレンドになれないの?!』とブチ切れるシーンで、二人の恋のゆくえを心配してドアの隙間から見守っていたキャロルのお母さんが、思わずしゃしゃり出て『最高の恋人なんてどこにもいないのよ!』と娘に諭すシーンです。実は私、このシーンを観て、今の旦那との結婚決めました。現在とても幸せにやっております。As good as it gets!(旦那が読まないことを祈る)。

恋愛小説家2


My favorite movie | 23:32 | author : 小林千絵
comments(3) | trackbacks(10)
『スパイダーマン3』のワールドプレミア&記者会見リポート
『スパイダーマン3』
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
    ? 2007 Sony Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
5月1日(火)より、日劇1ほか全国一斉、
世界最速ロードショー!
スパイダーマン3 ブラックと

5月1日(火)、ついに『スパイダーマン3』が封切られる! ナント日本が世界最速ロードショーとのこと。人気シリーズの続編ということで世界が注目する中、本国アメリカよりも早く日本で最初に…って凄くない? びっくりはそれだけじゃありません。4月16日(月)、主要キャスト、スタッフが顔を揃えるワールド・プレミアもここ日本で行われ、翌日にはみんな揃って記者会見にも現れました。ナンデ…? ナンデここまで日本が優遇されるの? それにはワケがありました。実は『スパイダーマン』の興行収入がアメリカについで日本が2番目だそうで、製作陣にとって日本は大きなマーケット市場なのです。そして日本ではアメリカンコミックス映画が何故か不発の中、『スパイダーマン』シリーズだけはヒットしているというところも、製作者たちの心をくすぐったのかもしれませんね。理由はどうあれ、いち早く人気作品が観れる大チャンス! 特にスパイダーシリーズの熱烈ファンでない私も“この機会を逃すまい!”と子供の保育園の送迎を旦那に頼み込んでワールドプレミアと記者会見に顔を出してきました。

 場所は東京、六本木。ヒルズのシネコンを一日貸し切ってのワールド・プレミア。さすがお金かけてる! 私がおじゃましたのは午前11時からのマスコミ試写会。トビー・マグワイアはじめ、映画の出演者たちも夕方のプレミアで初めて作品を観るということなので、製作関係者以外ではまさに最速で観れるわけだ。ラッキー! いい席をゲットするために朝9時半に会場に着いたにもかかわらず、受付にはすでにモノ凄い行列が出来ていました。階段にはアカデミー会場よろしくレッドカーペットが敷き詰められ、外国人スタッフや海外マスコミ陣の姿もあちこちに見られて、さすがのインターナショナルな雰囲気にもうワクワク! 
 驚いたのは凄すぎる警備態勢。受付で観客全員、携帯電話を取り上げられちゃった。そしてその後に待ち受けていたのは、ナント飛行機に搭乗する時に通る金属探知期のゲート。劇場ロビーに5台ほど用意され、警備員による手荷物の中身チェックも…。
『まさか…? 今日、テロの危険性あるんですか?』と警備の人に聞いてしまった間抜け私。クスっと笑った警備のお兄さんは『盗撮、盗聴による映像や音が流出してしまうのを防ぐためです』とおっしゃいました。へぇ〜! そんなのが商売になってしまうのか?それだけ良きにつけ悪しきにつけ熱烈なファンがいるってことなんですねぇ。
 
そしていよいよ待ちに待った『スパイダーマン3』の鑑賞!
いやぁ〜めちゃ面白かった! エンディングで客席から拍手が起こってました。
 皆さんもうご存知のとおり、今作品ではブラック・スパイダーマンが登場する。黒い謎の液状生命体がピーター(トビー・マグワイア)にとりつき、赤と黒のコスチュームを黒に染めてしまうのだ。自分自身を制御できなくなるピーター。おまけに父の仇とピーターに憎しみを抱いている親友ハリー(ジェームズ・ブランコ)に命を狙われ、結婚間近の恋人MJ(キルスティン・ダンスト)とも心がすれ違っていく。そこへ新たな敵が現れ…。
“う〜ん、公開前なのであまり話せないのが残念じゃ〜!
とにかくハリーとの派手な決闘から始まり、エンディングまですごいスピード感! VFXを駆使したすごい映像! おなじみのスパイダーマン飛び(NYのビルの間をクモの糸を使ってびゅんびゅんと飛び回る)は何度見ても気持ちいい〜! ハリーとの空中戦は座席に居ながらにして絶叫マシーンに乗ってるような感じ(お年寄りや心臓の悪い方はマジでやばいかも?)。そしてサム・ライミ監督も凝りに凝ったという新たな敵“サンドマン”の不思議で美しい映像。とにかくこれまでに見たことのないものだらけでした。悪の心に支配されたピーター(トビー・マグワイア)が、これまでの真面目で純粋そうな顔とはまったく違った、女たらしで冷酷な悪いヤツの顔を見せるのも今回の見どころ。単なる勧善懲悪のヒーローものでなく、スパイダーマンの苦悩、悪者達たちの悲しい心がちゃんと描き出されていて、泣かせる人間ドラマに仕上がってるのも拍手ものでした。

トビーとキルスティンここからは翌日の記者会見のミーハーリポート。会場にはピーター役のトビーマグワイア、MJ役のキルスティン・ダンスト、ハリー役のジェームズ・フランコの他に、メイ伯母サン役のローズマリー・ハリス、新たな悪役を演じた二人の男優さん、そしてサム・ライミ監督が顔を揃えました。トビーはグレイのスーツに七三分けという真面目なサラリーマンのような出で立ちで現れ、大きな目をきょろきょろさせて、あの相変わらず品の良い微笑みを浮かべてました。『昨日、初めて出来あがった作品観ました。あの作品…好きだな!』と他人事みたいな客観的な感想を述べて笑わせていました。
トビーとサムライミとジェームスそして、黒のタートルネックにアップの髪で現れたキルスティンは意外にも綺麗でビックリ! 正直言ってこれまでの『スパイダーマン』を観て、『ナンデもっと可愛くてか細いヒロインを使わないんかな?』『あれじゃ〜スパイダーマンが命をかけて守るっていうのがリアルに感じられへんでぇ!』『サム・ライミ監督はホラー映画出身だからちょっと怖めの顔が好きなんかなぁ〜』と不満たれブーだった私(キルスティンファンの方、ごめんなさ〜い)。でも今回、実物を見たらさすがハリウッド女優…細くて美しかった。カメラ映りが悪いのかなぁ? 
 サム・ライミ監督は真面目な職人さんってタイプの人でした。特に今回の会見は質問が監督に集中したのですが、嫌な顔一つせず、っていうか、逆にとても嬉しそうに質問者の顔を一人一人じっと見ながらVFXのことなど細かく丁寧に答えておられました。サンドマンの映像のために砂を顕微鏡で見ることから始め、砂のとりこになった…と語っていた監督。その後も延々と『砂の粒子が…砂の分子が…』と難しい話が続き、通訳の戸田奈津子さんは大変でした。おかげで俳優さんたちへのインタビュー時間が無くなっちゃったよぉ〜。ミーハーな私はちょいと残念。でも監督の真面目で誠実な人柄が見えた一件でした。
 ジェームス・フランコはカッコ良かった! 『DEAN』(01)でジェームス・ディーン役をやっただけあって、実物もホントにジェームス・ディーンそっくりだった。監督の長い話が続いて『もう自分には質問がこないだろうな』と安心しきっていた彼。目は開いていたけど頭の中は絶対寝ていたに違いない! 突然、質問が自分に向けられ、ヒャッ!と悲鳴を上げたのが笑えました。もしかして前日、Tokyo nightを遅くまで楽しんだのかな(笑)?

スパイダーマン3 ピーター&MJ 
世界中の映画ファンが待ち望んでいたスパイダーマン3部作の完結編『スパイダーマン3』! ファンの方はもちろん、そうでない方も、世界最速で観られるこのチャンスに劇場に足を運んでみては? 

 もう一つ情報。4月12日〜5月20日まで、森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)にて、シリーズ3作で使われた小道具やコスチュームを一挙に公開した『スパイダーマン展』が開催されていますよ。
来日記者会見 | 01:11 | author : 小林千絵
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ラブソングができるまで
ラブソングができるまで

ヒュー・グラント&ドリュー・バリモア。
ラブコメ映画には欠かせない二人が組んだ『ラブソングができるまで』(4月21日公開)を一足先に試写会で観てきました。この二人は意外にも初めての共演らしいです。ダメ男を演じさせたら天下一品のヒュー・グラントは今作品でもホント情けないダメ男っぷりでファンの期待を裏切らない。私もそのダメ男ファンの一人です。ヒュー・グラントってかなり男前なんだけど、遠い存在に感じさせない。あの八の字に垂れた眉と目で困った顔をするヒューは気の弱いコリー犬のようで、ヨシヨシと頭を撫でてあげたくなっちゃう。しっかり者の女性が母性本能くすぐられちゃうタイプですよね。普通こういう感情って年下に抱くことが多いのに、今年47才になるヒューがこのイメージを持ち続けているのは、ある意味凄い(?)

(ここからはネタばれの可能性ありなのでストーリーを知りたくない人は☆印まで飛ばして下さいませ)
 ヒュー演じるアレックスはかつて(80年代)一世を風靡したポップスター。しかし、時の流れは残酷で、今やすっかり『あの人は今』の仲間入りでほとんど仕事がない。来る仕事といえば、遊園地などで行われる小さなイベントで歌う仕事ばかり。それもほとんどの通行人に素通りされ、立ち止まって観る客といえば80年代を懐かしむごく少数の“元ギャル”だけ…。懐かしいサウンドと振り付けのステージも寒ければ、二の腕の贅肉を震わせて異常なテンションで盛り上がる客席も寒〜いのだ。
 そんな屈辱的な仕事さえ減る一方で、まさにジリ貧状態のアレックスにある日チャンスが訪れる。若者に絶大な人気を誇るカリスマ歌姫コーラから『新曲を作ってほしい』という依頼が舞い込むのだ。コレって日本で言えば、誰とは言えませんがかつてのGSグループの元スターのおじさんが浜崎あゆみに歌を提供するようなモンじゃない? 第一線に返り咲く大チャンス! 
 最初は尻込みするも、マネージャーに背中を押され10年ぶりに曲を書き始めるアレックス。しかし、曲作りの才能はすっかり錆び付いていてまったく進まない。そればかりか元々作詞の才能はゼロの彼は頭を抱えこんだまんま提出期限が迫る。
 そんな時、たまたま彼のアパートの鉢植えに水やりに来ていたアルバイトのソフィー(ドリュー・バリモア)のつぶやいたフレーズが彼の心を直撃する。作家志望だったにも関わらず、失恋の痛手から書くことをいっさいヤメてしまっていたソフィーにアレックスは才能を確信する。彼女こそ救世主のパートナー?! 
 かくして負け犬二人のラブソング作りは始まった…。

 ☆いやいや、この作品…胸にズキンズキン痛かったです。実は何を隠そう、私自身がかつて(80年代)のアイドル歌手で、一昨年に『あの人は今』に出演したからです。観て下さった人はいますかねぇ…? 当時、キャニオンレコードの秘密兵器と言われ、大いに期待されたにも関わらず、シングル11枚もリリースしながら結局一曲もヒットせず、秘密兵器のまま終わってしまった私。情けなさで言えばアレックス以上なのです…トホホ。話がソレてしまった…。そんなワケで時代に取り残されたアレックスの感じる屈辱感が痛いほど分かる私としては、この二人の再生を賭けた曲作りを応援せずにはいられませんでしたよ、ハイ。
“生みの苦しみ”とはよく言うけど、出産も苦しいけりゃ、曲を生み出すのも苦しいものです。両方とも経験した私の感想では、曲作りや本作りの方が出産より数倍も苦しいです。(帝王切開だったからか…?!)。何もないところから何かを生み出す作業って、結局、自分の心の中と向き合う作業なんですよね。フタをしてる自分の臭い部分も、醜い部分も全部自虐的にえぐり出して直視しなきゃ人の心を打つ物は書けないと思う。そんな苦しみを味わって生んだ作品だからこそ、我が子同様、愛おしいものなのでしょうね。名曲『おふくろさん』を作った作詞家の川内康範さんがあそこまで意地になるのも分からんでもないです。ありゃ、また話が脱線してしまった…。
 アレックスもソフィも歌姫コーラへの曲作りにもがきながら、お互い自分たちを立ち止まらせていた心の奥底の深い傷と向き合うことになる。怖くて一人では決して開けることの出来なかった心のひだを一枚一枚めくりながら…。LOVEに限らず、友情も、親子関係も、仕事仲間も、人は皆、足りない部分を補いあって関係を築いていくんだということを再確認させられ、ほのぼのした気持ちになりました。

 見どころは何といっても回想場面で観られる80年代の音楽シーン。髪型、ファッション、サウンド。当時を知っている年代の人には何もかも懐かしくてキュンときちゃいます。そして初挑戦というヒュー・グラントの歌とダンス! 狙いなのか、はたまた本当に不器用なのか、見事にカッコ悪〜いダンスを披露してくれて大いに笑わせてくれます。ダサ過ぎる腰の振り方(彼いわく、トム・ジョーンズ風の腰の振り方らしい)は一見の価値あり。でも、最後の弾き語りは上手かったぁ! これまでの映画ではピアノを弾くシーンはあっても弾く真似をしていただけだったというヒューが、今回は実際に猛特訓してかなり弾けるようになったそうです。それ以来、すっかりハマって長い一日の仕事から帰るとピアノを前に弾き語りをして心を落ち着けているそうです。
 ドリューのファッションがどれもすごく可愛かったところも女性には見どころですよ。
 でも私が今作品で一番好きだったのは(試写会でも一番笑いが起きてたのは)、ソフィーのお姉さん役(ERやセックス・アンド・ザ・シティにも出演していたクリステン・ジョンストン)の親近感を感じるおばちゃんブリ! 『おばちゃんは大阪も東京もアメリカも世界共通やなぁ〜』と、遠いアメリカが近く感じられて嬉しくなっちゃいました。
ラブコメ好きには必見の作品です! 

小林千絵

ラブソングができるまで2結晶
映画レビュー | 00:32 | author : 小林千絵
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ナイトミュージアム
ナイトミュージアム
ナイトミュージアム2遅ればせながら『ナイトミュージアム』、劇場で観てきました〜! いやぁ〜面白かった! ストーリーは言わずもがな、NYの博物館の夜警の職についた一人の男(ベン・スティラー)が、夜中の間に奔放に動き回る恐竜や動物の剥製や蝋人形を目撃してパニックするというドタバタお笑い劇。実は私、現実に絶対あり得ん系ファンタジー映画が苦手なので、この映画も『まあ、子供向けのおとぎ話だろうな』と、正直言ってさほど期待してませんでした。
ところが、しかし、But! CMや予告編である程度予想していたハラハラ、ドキドキはもちろん、クスクス笑わせてくれる小ネタや、うるうると涙ぐまされる場面がいっぱいあって、まさに喜怒哀楽ぐるんぐるんのジェットコースタームービー。風邪をひいていた私が、咳をするのも忘れてしまっていた程のあっという間の1時間48分でした。
今回もまたこれでもかというくらいエラい目に遭う不運なベン・スティラーですが、驚いた時の表情がオーバーじゃなくて真面目くさ〜いところがなんとも可笑しくて…。こういう俳優さんって日本にはあんまりいないよなぁ〜なんて考えてました。特に、やんちゃなおサルさんにコケにされてムキになってる姿には何度も小さく吹き出してしまった私。一人で観てたのでつい控えめになったけど、連れと一緒に観に行ってたらもっとバカ笑い出来たのになぁ〜と残念。
何をやっても長続きしない…息子にも愛想を尽かされるほどの情けな〜い男が、夜の博物館での奇異な体験を通して頼もしいパパに成長していくところは、同じ親として思わず応援してしまう。そういったサブのストーリーにしっかり心を掴まれちゃうから、あり得ん設定に冷めてしまうこともない。アメリカで大ヒットしたらしいけど、きっと親は親なりの目線で、子供は子供なりの目線で、両方が楽しめる作品になっているからだろうなと思いました。ロビン・ウィリアムスも脇役ながらいい味出してるし、スタスキー&ハッチでの名コンビ、オーウェン・ウィルソンや、ベンの実際のお母さんがカメオ出演しているのも見どころ。この映画、まだ観てない方はDVDでなく是非とも大きなスクリーンで観て欲しいな。親子で、夫婦で、友達同士で、大笑いしながら観ればきっとシ・ア・ワ・セ気分になれますよ! 
私ももう一回、息子と観に行こうかな…。

小林千絵
映画レビュー | 00:20 | author : 小林千絵
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Blood Diamond来日記者会見
ブラッドダイヤモンド1

4月4日(水)、PM1:00、六本木グランドハイアットボールルームにて、4月7日公開の映画『ブラッド・ダイヤモンド』の出演者、監督による来日記者会見が行われ、“映画大好きママ”こと、私、小林千絵が行って参りました! 残念ながら主演のレオ様(レオナルド・ディカプリオ)は来日せず、会見場に現れたのは共演のジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスー、そして監督のエドワード・ズウィックの3人。





 まずはハリウッド俳優を間近で見た率直な第一印象ですが、ジェニファー・コネリーはオスカー女優とは思えないほど地味でびっくりびっくり メイクも素顔?と思うほど薄くて、服装もいたってラフ(黒の綿パンツスタイル)で、女優さんというより法律など勉強している頭のいい美人学生さんという雰囲気でした。「ハリウッド女優さんだからさぞかし華やかなんだろうなぁ〜」とカメラ片手に衣装なんかも含めて期待していた私としては、正直言って最初はちょっぴりガッカリしょんぼり でも上品で知的で控えめで、まったく飾らずに自然体でカメラの前に立っているジェニファーの凛とした姿は、逆にカッコ良くもありました。後で調べてみたら、実際にジェニファーはイェール大学卒業で、英、仏、独、伊語を熟す才女らしいです。さすがっ…。知性って黙ってても表に出るのんね。1970年生まれと書いてあったから現在は37歳のはずなんだけど、もっともっと若く見えたなぁ。
『今回は家族を一緒に連れて来れたのが嬉しい! 東京や京都を観光するのが楽しみです!』と言っていたのも普通っぽくて好感が持てました。2児の男の子のママでもあるジェニファー。連れて来たのは息子さんたちでしょうか…?

 一方、ジャイモン・フンスーはまったくその逆で、スーツがビシッとキマッていた実物の彼はスクリーンの中で見る土の匂いのする彼とは別人で都会的で洗練されたイメージでした。さすが元モデル! オーラがガンガン出てました!
 でも、見た目と違って喋ると素朴な感じで、『私は今はアメリカで仕事をしているけれど、心はいつも故郷アフリカにあります。アフリカの抱える問題を題材にしたこの映画の取材に来てくれた皆さんに、アフリカ出身の一人として“ありがとう”と言いたい!』と最初に挨拶したのが印象的でした。俳優として尊敬していたレオとの共演に最初は緊張し、セリフを噛みまくったけど、レオがリラックスさせてくれたというエピソードも話してくれました。

記者会見はさておき、この『ブラッド・ダイヤモンド』という映画、すごく面白かった!内戦の続くアフリカで、一つの巨大なダイヤモンドをめぐってある3人の人間の人生が交錯する。ダイヤの密売人、家族を愛する愚直な漁師、正義感の強い女性ジャーナリスト…それぞれがそれぞれの目的で追うピンクダイヤモンド。対立し、協力し、次第に生まれる友情、愛情をスリリングかつ繊細に描いています。ダイヤの流通の裏を暴いた問題作でもあります。そういった知らなかったことを勉強できたことも良かったけど、単にエンターテイメントとしてもハラハラドキドキラブ楽しめました! 
2時間23分という長い映画なのに、緊張の糸が最後までピーンと張りつめていて、それが最後まで途切れなかった。編集がうまいんだろうな。いやいや、何と言ってもディカプリオがうまい! 私の中ではいつまでも少年というイメージが抜けなかったレオだけど、この作品ではめちゃめちゃいい男に変身していたのも嬉しかった。とにかく、見るべし!!

小林千絵

ブラッドダイヤモンド新
来日記者会見 | 22:50 | author : 小林千絵
comments(1) | trackbacks(3)
 
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