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もうすぐ開幕!『NHKアジア・フィルム・フェスティバル』
 皆さんはアジア映画って好きですか? これまでどんな国のどんな作品を観ましたか?私は決して詳しくはないんだけれど、韓国映画や香港映画などのアジア映画も大好き! それから、イラン映画も結構好きです! イランって意外にも…と言っては失礼なんだけどすっごく面白い素敵な作品をいっぱい作ってるんですよね。『友達のうちはどこ?』『運動靴と赤い金魚』『柳と風』などなど、私は大好きです! こういったアジア映画には、カラっとした痛快なハリウッド映画とはまた違った魅力がありますよね。やはり日本人と共通するアジア独特の気質があるのかもしれませんね。でも残念ながら、日本では韓国、香港以外のアジア映画ってあんまり観る機会がないのも事実。ホント残念です。もっともっとアジアの色んな国の映画が日本で観られるようになったらいいのにナと願っています。

 そんなワケで、今週はそんな面白いアジア映画がいっぱい観られる映画祭をご紹介します。11月1日(木)から11月5日(月)までの5日間、東京はNHKの「みんなの広場ふれあいホール」で開催される『第8回 NHK アジア・フィルム・フェスティバル』。
 今回、第8回の上映作品は次の5作品です。

*『予感』(イラン)2007/90分
 イランの首都テヘランに暮らす中産階級の夫婦に訪れる愛の危機を描く現代劇。
テヘランで広告会社を営むアミール(40歳)と精神科医シミン(35歳)は人も羨む理想の夫婦だ。しかし、結婚当初の子供の死産を契機に夫婦間の愛情は冷え切っていた。砂漠で車を暴走させることでストレスから解放されるアミールは、ある日不思議な兄妹に出会う。清楚な魅力を秘めた妹ネダと、心の病に侵された兄バーラム。夫婦と兄妹は次第に悩ましくも悲劇的な運命の糸に絡め取られてゆく。アミールはネダとの愛に生きようとし、バーラムはアミールからネダを取り戻そうと苦悩する。やがて四者の葛藤スパイラルは究極点を迎える。近代化著しいテヘランを舞台にモダニズムの退廃をペルシャ社会に投射した意欲作。
   
*『ガレージ』(インンドネシア)2006/110分
若者たちがいて音楽がある。そしてドラマが始まる。
ロックに夢をかける少女ガイアと、アガ、アワンが巡り会い、インディーズ・ロックバンドを結成。自主制作でCDを作り、スターを目指す。それぞれが抱える事情と、仲間同志の友情と対立、そして恋が生まれる。ハイテンションなロックに乗せて、彼らの青春が突っ走る。

*『1735km』(ベトナム)2005/110分
1735kmとは、ベトナムのハノイからホーチミン市(旧サイゴン)を結ぶ鉄路の総距離。ここにも、若い男女の出逢いと物語がある。そこに描かれているのは陰りのない青春の希望と無限の可能性。ふたりの愛の始まりと進化の過程そのものが劇的であり、視る者の先入観を爽快に裏切ってくれるスタイリッシュなロードムービー。ベトナム映画の新しい流れを感じさせる作品。

*『雨の味』(シンガポール)2006/93分
初恋、その甘美さと切なさ。
幼い頃、母に捨てられた主人公は今日まで自分の心に砦を築いて生きてきた。しかし、ある日運命的に現れた少女によって、彼は心をかき乱される。シンガポールの空の下、印象的な映像美と心象的なモノローグでつづられる、はかなくも鮮烈な青春映画。

*『京義線(キョンイセン)』(韓国)2007/107分
地下鉄の運転士マンスと、大学講師のハンナ。心に重荷を抱えた2人が同じ列車に乗り合わせる。
彼らの境涯を象徴するかのように、行き止まりの国境の駅に降り立つ二人。
小雪舞う道を歩きながら、見知らぬ男と女が始める二人だけの旅。後戻りの旅だが、二人にとっては生きる望みを模索する旅。舞台は韓国、南北を貫いて走る鉄道・京義線。

 私、個人の感想としては『ガレージ』と『1735km』がとても面白かったです! 
普段、なかなか観る機会のないアジア映画…皆さんも都合がつけば一度、この機会に観てはいかがでしょうか? 

入場料は500円です。


上映スケジュールなど詳細はこちらをご覧下さい。

http://www.nhk.or.jp/event/2007100101.html

前日の10月31日(水)の夜(21:00〜21:30)には『あす開幕!NHKアジア・フィルム・フェスティバル』というタイトルで、上映5作品を紹介したり、監督や俳優さんにインタビューする生放送があり、私、小林千絵が渡辺俊雄さんとともに司会をします。こちらも是非観て下さいね。
映画レビュー | 23:29 | author : 小林千絵
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母は強し!ニコール・キッドマンの『インベージョン』


 ニコール・キッドマン主演の『インベージョン』(10月20日公開)を試写会で観てきました。ジャック・フィニィの傑作古典SF『盗まれた街』を映画化したSFサスペンスで、これまで何回もリメイクされており、今回で4回目の映画化だそうです。
ちなみに(私はどれも観ていませんが)
1作目は『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』1956年製作
2作目は『SF/ボディ・スナッチャー』1978製作
3作目は『ボディ・スナッチャーズ』1993年製作
だということです。
 
 ワシントンの精神科医キャロル(ニコール・キッドマン)は得体の知れない不安にかられていた。ある日を境に、まわりの人間が別人になっているのではないかという恐怖。
外見は何一つ変わらない。しかし、そこにいるのは、自分がよく知る夫でもなければ、友人でもない。感情を持たない不気味な誰か…。
やがて、不安は現実のものとなり、街中から人間のあらゆる感情が消えていく…。友人の医師ベンが突き止めたのは、それは病原菌のような伝染性のあるもので、感染した後に眠ってしまったら発病(?)するようだ。周囲の人間が次々に眠りに落ち、感情を持たない別人に変化していく中、彼女は感染しながらも睡魔と闘い、愛する息子を守るためにただ1人立ち上がる…。

 とにかく不気味だった! 感染した人々が仲間を増やすために口から汚らしい液体を吐き出して次々に吹きかける…。気持ち悪いったらありゃしない! SFというよりホラーに近かったな。
 目立たないように感染したフリをして愛する息子を捜し続けるキャロルの目線になって終始ドキドキ。ダイハードのマクレーン刑事も真っ青カーチェイスで心臓バクバク。
 ストーリー的には矛盾はいっぱいあって「おいおい、なんでやねん!」と、ところどころツッコミながらも、最期まで緊張感を失わせなかったのはあっぱれでした! “何が何でも愛する息子を守りたい”という母の執念の部分に圧倒されて、すべての“アラ”が飛んじゃったって感じ。ニコールはさすが“お母さん”やってるだけあるなぁ〜という迫真の演技でした。私はあそこまで頑張って息子を守れるカナ…?って考えちゃった。「感染した方が楽やなぁ〜」とすぐに眠気に負けちゃいそう…。


 唯一、頼れる友人で恋人のベン役を『007/カジノ・ロワイヤル』で不動の人気を獲得したダニエル・クレイグが好演していて、007とはまったく違った顔を見せているんだけど、くすんだ普通のおっちゃんでガックリ! こういう凡人の役は似合わな〜い! それに引き換え、ニコールはアップになるたびに同性でもハッとなるほど美しくて、光り輝いていました。そんなニコールを観るだけでも、この映画観る価値あるかも。あまり深く考えずに、ハラハラ、ドキドキを楽しみたい時にはお勧めの映画です。  
- | 23:43 | author : 小林千絵
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アジア映画も凄いぞ!『アフガン・零年:OSAMA』


 先日、『アフガン・零年:OSAMA』という(アフガニスタン=NHK国際共同制作)を映画を観たのですが、そのStoryと映像があまりにも強烈で、心にドカ〜ンと杭を打ち込まれたようなショックを受けてしまい、しばらく(数時間)呆然として実生活に戻れませんでした。その後、何本かハリウッド映画を観てもな〜んか本気になれず、『アフガン零年』の衝撃が今も心から消えないので、今週はおもいきって現在公開している作品ではないけれどこの映画を紹介したいと思います。(ネットで調べたらセルDVDやレンタDVDはあるようです)。
 そもそも何で私がアフガニスタン映画なんぞを観ることになったのか……なのですが、実は来月初日から開催される『アジアフィルムフェスティバル』の前夜祭の番組のMCの仕事をする事になり、「これまでに出品された作品を事前に何本か観ておくように!」と手渡されたDVD資料の中にあった作品だったのです。
 これまでも映画番組の仕事をしていた関係で『アジアフィルムフェスティバル』の作品は何本か観たことがあって、『柳と風』(イラン映画)など何度も繰り返して観てしまう大好きな作品もあったのですが(いつかまた紹介したいと思います)、今回はまた1つ、友に語りたい心に残る作品に出会えました。大好きな映画というより、心に突き刺さった作品というべきなんだろうケド…。
 
 タリバン政権下の恐怖と不穏の時代を生きたアフガニスタンの12歳の少女の物語…。父や叔父など一家の男性をみな戦争で失った少女は、貧困の中・祖母・母親と3人で暮らしている。そんな中、タリバンが女性の一人歩きを禁止したことにより、母親の就労の道が閉ざされる。生活の糧を失った母親と老婆は、少女の髪を切り少年に変装させ、働きに出すことを思いつく。「タリバンにバレたら殺される!」と恐怖におののきながらもなんとか仕事に就く少女だったが、突然、タリバンの学校(男の子の軍事訓練)に強制召集され……という展開。
 私は終始、少女の目線になってハラハラドキドキさせられていました。自分のことを愛しているハズの親と祖母に危険な使命を言い渡され、あがらうことが出来ない少女の絶望が本当に悲しくて心に痛かった。少女の悲しみをまっすぐに受け止めている大きな瞳が強烈で忘れられない! どんなセリフや情景より、当時のアフガニスタン悲惨さを物語っていました。
  
 この映画はタリバン政権崩壊直後に撮られたそうです。アフガニスタン出身のセディク・バルマク監督は「私たちが経験した苦しみを世界の人々に理解してもらえるように」という思いでこの作品を作ったと言います。
 強烈な瞳が印象的な主役の少女は、ナント、監督が道端で出会った物乞いをしていた少女だそうで、ハッキリした年齢も不詳だそうです。実際に戦争によって家族のほとんどを亡くし、“生きる”ために弟と路上に立っていたそうです。よくド素人(言葉悪くてごめんなさい)がカメラの前であれだけの演技が出来たナ…と感心したのですが、よくよく考えたら、あの悲しい瞳は演技ではなく彼女自身の瞳だったんですねぇ。
 アフガンのこういう状況はTVのニュースや新聞でかいま見てはいたけど、それはあくまでも情報として伝わってきただけで、“可愛そうだなぁ”という一瞬の想い以外、私は何も心にとどめられなかった。でも、こんな風に映画で物語として感情を動かしながら見ると、嫌がおうでも記憶に刻み付けられてしまうよなぁ。映画ってやっぱりすごいナと思った次第であります。

 タリバン政権下の苦しみからは解放されたけれど、アフガンは今も再生の狭間でもがいている状態だといいます。私たちは綺麗な映画館でポップコーン片手に娯楽作品を観たり、携帯電話でTV番組を観たり、ポケットサイズのゲーム機で脳トレをしたり…、この空は繋がっているというのにあまりにも違う状況を不思議に思いました。こういう映画を観て過去の戦争の悲惨さを知ったからといって、私の生活が変わるわけでもないし、変えようとも思わないけど、ただ“知る”ことが出来ただけでも良かったナと思います。無力だし、それしか出来ないもんなぁ〜。

 『アフガン・零年:OSAMA』、機会があればぜひぜひ観てみて下さい。ただし、重い映画を観る心の余裕がある時にネ。 
My favorite movie | 23:53 | author : 小林千絵
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壮絶の一言! エディット・ピアフの短い人生


 ピーコさんも大絶賛している『エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜』を観てきました!
♪「愛の讃歌」、♪「バラ色の人生」などの名曲で知られるフランスのシャンソン歌手、エディット・ピアフの伝記映画です。フランスで2月に公開され、ナントわずか8週で動員500万人を突破するという大ヒット! これはフランス国民の10人に1人が観ていることになる数字だそうで、エディット・ピアフが亡くなって40年以上経つ今でも、フランスの人たちがいかに彼女を誇りに思い、愛しているかが窺えます。
 でも、日本ではシャンソン通の人以外では、特に若い人にはあまり知られてませんよね。私も「♪貴方の燃える手で〜、私を抱きしめて〜♪」と日本語訳で歌われていた「愛の讃歌」を聴いたことがある(しかも越路吹雪さんのモノマネをしてる人の歌で知った)程度で、本家本元のエディット・ピアフさんの事は、恥ずかしながら今回、伝記映画を観るまで全く知りませんでした。

 よく“天才は数奇な運命をたどる”と言われます。“人生は陽が当たった分だけ暗い影が出来る”とも言われます。まさにそんな波乱万丈な人生を送ったエディット・ピアフ。その人生は本当に壮絶!の一言でした。



 映画はピアフの「悲惨な幼児期」、「歌手として芽が出る前の苦労時代」、「華麗なる大歌手時代」、「女として最も輝いた世紀の大恋愛の時期」、「病と孤独に苦しんだ哀れな晩年期」、そんなピアフの人生のエピソードの1つ1つが、時代を追ってではなく、時間が飛んだり戻ったりと時間軸がバラバラに描かれていきます。このバラバラの構成が“分かりづらい”“感情が途切れる”と人によっては不評みたい…。でも、私はこのバラバラ構成…結構面白かったです。ホラ、よく『人は死ぬ時、自分の人生を走馬灯のように思い出す』って言うじゃないですか。あれって多分こんな風に、人生の中の印象深かったシーンが、時代なんてバラバラでフラッシュバックするんだと思うんです。私はずっと、病床の床に付いたピアフの混乱した脳裏に浮かんでは消えた走馬灯を盗み見しているような気分で観ていました。観終わった後はパズルが完成して、一枚の絵が出来上がったような完結感がありました。時代順じゃなかったから良かったことがもう1つ。私たち観客は終末のピアフの孤独で哀れな姿を何度も先に見せられているわけで、それだからこそよけいに、華やかかりし人気歌手時代や、甘美な恋愛時代の映像がとても切なく心に残りました。


 迫力の演技で終始私たちを圧倒したピアフ役の女優さんはマリオン・コティヤール。『TAXI』シリーズの出演で知名度を上げ、2004年の『ロング・エンゲージメント』でセザール賞(フランスのアカデミー賞といわれる)で助演女優賞を獲得し、フランスで今、最も今後を期待されている若手女優さんらしいです。ビックリしたのは彼女の普段の姿(写真下)。



 実は私、映画を観終わってからこの写真をみつけたんですが、あのピアフを演じていた人と同一人物だとはとても思えなかった。だってスクリーンの中のピアフはお世辞にも美しいとは言えない容姿だった。背はちんちくりんで、猫背で、目が飛び出したようなちょっとファニーな顔立ちで(実際のピアフに顔も声も歩き方も何もかもソックリなんだそうす)。あのちょっぴり滑稽なピアフをこんなスタイルのいい今風の美人が演じていたなんて…! 身長だって169cmもあるというじゃないですか? まさに映像マジックです。いやいや、マリオン・コティヤールの演技マジックです。特に、晩年の老女のようなヤツレ方はリアルだったな。他の俳優さんは特殊メイクまる出しだったけど、ピアフだけはどんなに目を凝らして見ても正真正銘の老女だった。別の年配の女優さんを使ったのかと思ってたもんなぁ〜。ホント、恐ろしい演技力です。

 ピアフが老人になって「若いひとへのメッセージは?』とインタビューを受けた時の「愛しなさい」という一言が心に残りました。自分の生き方をもう一度考えさせられる、素敵な映画でした。観て良かった! 


映画レビュー | 23:44 | author : 小林千絵
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